スペースコロニー

2011年3月19日 (土)

スペースコロニーの放射線対策

私は昔、スペースコロニーに関して友人たちと激論を交わした経験があります。
実現性についての学術的な激論です。

その時に一つ、問題視されたのが、宇宙から降り注ぐ放射線、つまり「宇宙線」の対策でした。まぁ、その時に出た対策案というのは、

・鉛の壁だと何cm必要。
・水の壁だと何m必要。
・コンクリートの問題。
・コロニーの窓はクリスタルガラス(鉛入り)が良い?
・宇宙船の放射線対策では金箔などが使われる。

などがあり、まぁ遊び感覚の激論だった訳ですが、その時に色々と知識が増えていったものです。そしてその時に同時に

・「放射線?放射能?違いは何?」
・「粒子線?電磁波放射線?違いは何?」
・「シーベルト」という単位。
・「どの程度の放射線が人体にどう影響するのか」
・核分裂の仕組み
・宇宙線の成分

というものも知識として得た。

当然、コロニーの科学全体の議論だったので、重力問題、食糧問題、エネルギー問題、生活空間の問題、空調問題、・・・あらゆる事を議論したのですけどね。

 

今回の東日本大震災における原発事故問題において、その時の知識が少なからず蘇り、例えば東京電力の記者会見の言葉や、避難関連における数値の理解もスムーズに行われ、例えば関東にて検出された放射線量の数値の安心度なども理解できた。

でもね、多くの人って放射線や放射能の知識なんて無いでしょ。チェルノブイリ原発事故や、広島・長崎の原爆のイメージしか無い人が多いはず。スリーマイル島原発事故の例すら知らない人が多い。

マスコミは、事故の模様と、会見の模様を国民に発信し続ける訳ですが、彼らもやっぱり理解が浅い。まぁそれは当然なのだろうけど、・・・何とも無責任で過剰な心配を煽るような報道しかされない。

ていうか、もし基礎知識が無かったとしても、科学リテラシーのある人間なら、ちゃんと理解できたはずでしょう。
報道に携わる人間はよく「メディアリテラシー」とか言いますけどね。「情報選別力」とでも言いましょうか。そういう人間に「科学リテラシー」つまり「科学的な理解力」が無いってのは、それはとても残念な事です。 

なぜもっと科学的に報道しないのか。
なぜ無知な人間が真っ先に口を開くような仕組みにマスコミは成っているのだろうか。
アナウンサーやコメンテーターは、まるでその辺の主婦の井戸端会議のレベルで、社会を扇動しようとしている。

恐いのは解るけどさ、恐がって謝った科学を報道していいのかどうか。

本当に残念でならない。

 

「放射能が恐いから関西に避難します」とかいうインタビュー映像が有った。
南相馬市やいわき市では救援物資が届かなくなったとか。
関東地方各地では数十マイクロシーベルト/h程度の検出で大騒ぎ。マスコミが先頭に立って大騒ぎ。

どうにか成らないものか。

これも一重に、理系離れな国民を量産してきた日本の教育の賜物なのだろうか。

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2008年3月13日 (木)

スペースコロニーの科学 その6 放物線2

面白い記事を見つけたのでちょっと考えてみた。

http://homepage3.nifty.com/iromono/kougi/kisosemi/node5.html

[問い3] コロニー内の、高さ10メートルの木からリンゴが初速度0で落下した。この時、実は真下には落ちない。リンゴはどの位置に落ちるか。

10メートルでは解りにくいので、1500m上空から落としてみましょう。
コロニーはオニールの提唱する島3号のサイズを想定。
半径3000m、2分で1回転する設定です。
1500mというのは、地面と中心との丁度中間ってことです。
Colony_d_2_1
(クリックして拡大表示してください)

リンゴがA地点の上空に来たときに、自由落下をはじめるとしましょう。
と言う事は、コロニーの外側から見れば、慣性の法則にしたがって、A上空の地点から直線運動をはじめると言う事。
で、地面にぶつかるのはその直線上のB地点。

では、A地点の地面がB地点に行くには何秒かかるでしょう。
「中心点、B地点、1500m上空」の3点を結ぶ三角形は、「1:2:√3」の直角三角形である事が解かります。
ということは、A地点からB地点まで移動する時の角度は60°であり、移動時間は20秒であることが計算できます。

さてでは、リンゴはA地点上空からB地点の地面にぶつかるまで何秒かかるでしょう。
リンゴは半径1500mの円を2分で1周のスピードで回転しています。
その速度は秒速約79mです。
空気抵抗を受けないとして、A地点上空からは、慣性の法則にしたがって、そのままのスピードで直線運動を始めることになります。
A地点上空からB地点までの距離は2598mです。
よって、B地点の地面にぶつかるまでに33秒かかる計算になります。

リンゴが地面にぶつかる時には、A地点の地面だった部分はすでにB地点を通り過ぎた後だと言う事が解かりますね。
ま、何て事は無い。
下の図の、赤いラインと緑のラインの長さを比べれば一目瞭然。
真下に落ちないことは明白だったんです。
Colony_d_2_2

コロニー内では、物を落下させるとコロニーの回転方向に対してマイナスの方向に落ちるってことですね。

これを応用して考えると、コロニー内でジャンプした場合、上昇している最中は、回転方向に対してプラスに移動し、落ちるときにマイナスの方向に移動する、で、元の位置に着地ってことになります。
凄く気持ち悪い世界ですね。
絶対に酔いますね。
人間はこんな世界に慣れる事が出来るのでしょうか。

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2007年2月 3日 (土)

「月」を真剣に見たことがありますか?

みなさん、月を見たことがありますか?

月には模様があります。
日本では、「ウサギが餅をついている」といい、またどこかの国では、シオマネキ(カニ)のようだといいます。
しかし、これらを表している模様はどれも、月が東の空にある時の模様なのです。
つまり、月の出の直後なのです。

Fullmoonw250hq_e
東の空の月

月は、東の空、南の空、西の空にあるときで全て、それぞれ角度にして90度ずつ回転して見えるのです。
みなさん気付いていましたか?

Fullmoonw250hq_s
南の空の月

Fullmoonw250hq_w
西の空の月

東の空の月と西の空の月は逆さまなんです。

もっと面白いことがあるんです。
みなさん絶対に気付いていない事です。
北半球と南半球の三日月が違うことを知っていますか?
下の写真は、日本とオーストラリアで、同じ日の同じ時刻に撮った物だと思ってください。

Crescent250hq_s
北半球の三日月

Crescent250hq_n
同じ日、同じ時間の南半球の三日月

実は、満月も南半球では見え方が違います。
北半球で見た南の空の月は、南半球では北の空に見えます。
そして模様はさかさまに見えるのです。

Fullmoonw250hq_n
南半球の北の空の満月

Moon_1
スチュワーデス刑事オーストラリア編よりキャプチャ

考えてみれば当然のことなんですね。
月は地球の赤道の上を回っています。(厳密には少し違いますが)
北半球と南半球で見える方向が違うのも当然だし、東の空の月と西の空の月が逆さまなのもとうぜんなんですね。

(月画像の素材は「月世界への招待」の「月の素材」を使わせていただきました)

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2006年11月23日 (木)

スペースコロニーの科学 その5 放物線

コロニーでの生活でまず考えた事、それは「コロニーの中でスポーツは出来るか」ということです。
食料や空気の問題はもう、ねぇ、どうでもいいっていうか、当然というか・・・。

スポーツといえば人間の一番基本的なレクリエーションの1つです。
特に球技について
野球のボールはどうなってしまうのか。
ボールを上に投げたとしましょう。
どんな軌道を描くのか。
それが問題なんです。
地上と同じ放物線を描くのか、という事です。

結論から申し上げましょう。
残念なお知らせです。
コロニーでは、地球上の放物線とは違う軌道でボールは動きます。

下の図を見てください。
これは、人間がボールを落としたときのボールの軌道を計算する式です。
Colony_b2
(クリックすると拡大表示されます)
地球上では、ボールは二次方程式の軌道で放物線を描くというではありませんか。
しかし、コロニー内では違うのです。

判りませんよ。
私はこういう物理的な事を専攻したことはありません。
間違ってる可能性は大いにあります。
しかしですね、私の仮説が正しければ、野球は今とは違うスポーツとなりえるでしょう。
何せ、コロニーの回転方向によって、ボールの軌道が違ってくるのですから。

実はですね、放物線が地球上と違うということは、
人間は歩く事にも違和感を持って行なう事になるのです。
ま、慣れは来るでしょうが。
放物線が違うということは、体にかかる重力の影響も微妙に違うということです。
ここでも、前回に引き続きコロニー酔いの原因があるのです。

ボールの軌道も違う、歩いたり走ったりする事も違う、スポーツはもう踏んだり蹴ったりです。

そして、一番危険なスポーツが「モータースポーツ」等のハイスピード競技です。
コロニーは内壁の速度が時速600キロのスピードで自転することにより、1Gを作り出しています。
そこでもし時速300キロのF1カーを走らせたらどうなりますか。
コロニーの回転の逆方向に走った場合、重力が小さくなっていきます。スピードのせいで車は宙に浮いてしまうでしょう。
コロニーの回転方向に走った場合、重力は必要以上に増していき、各所の負担が増す事になるでしょう。
そして、モータースポーツは直線ばかりでは無いのです。
なんとコーナリングした瞬間に重力のかかり方が変わってしまうのです。
怖いですよ~~~、コーナリングした瞬間にスピンしたりパンクしたり飛んでいったり・・・。もうね、予測不可能な競技になってしまいます。

っていうか、コロニー内では普通の車も危険でしょうね。
自転車が限界かな。
あとは、モノレールや動く歩道がメインの移動手段となるでしょう。

嗚呼、コロニーって本当に怖いところですね・・・。

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2006年11月20日 (月)

スペースコロニーの科学 その4 コロニー酔い

今回のネタは、コロニー記事としてのメインです。
ここからがメインなんです。
私が一番言いたかったこと。
それは、生活面での地球上との違いについてです。

宇宙に行くと無重力の影響で「宇宙酔い」が発生すると言われている。
これは、慣れない浮遊感に三半規管が混乱する、また血の巡りが地上と変化することが原因として挙げられるでしょう。
同じような経験は地上でも体験できます。
 ・風邪等で数日間寝込み、体調がよくなった頃に起き上がると目が回る。
 ・長時間風呂に肩まで漬かり、それから急に立ち上がってみる。(超危険なので真似しないでください)
ま、余談はこれくらいにしておきましょう。

地上と同じ環境を謳っているスペースコロニー。
果たして地上と全く同じ重力環境なのでしょうか。
理論上、回転による遠心力で1Gを正確に作り出すことは可能でしょう。
しかしそれは、一点において重力を測定した時だけに過ぎないと私は思いました。

そこで色々、論理的に考えてみたわけです。
まず疑問に思ったことは、
 「コロニー内でジャンプしたらどうなるか」
という事です。
ジャンプするって事は、コロニーの内壁を蹴った瞬間からそこは宇宙空間と同じ事になるのか・・・とか、
もしかして、コロニーの反対側まで飛んでいってしまうのでは・・・とか、考えてしまう人もいるかもしれません。
正解はですね、以下の図の通りです。(クリックで拡大画像)
http://coolway.air-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/colony_b1.jpg (訂正)
 ↓
Colony_b1_2
ジャンプのベクトルと、コロニーの回転ベクトルが合わさって、斜めに飛んでいくことになるんです。
いやぁ、・・・まずは安心です。

しかしですね、また少しの疑問がわいてきましたよ。
もしかして、着地時は体が思いのほか斜めになってしまうのでは?と。
ジャンプ力とコロニーの巨大さから考えれば、微妙な角度なんですけどね。

ま、これも大丈夫なんです。
計算上、頭の部分と足の部分との遠心力の掛かり方が違うので、ジャンプしてる瞬間、微妙に回転して、結局は着地時にはちゃんと地面と垂直に着地するはずなんです。計算上ね。

はいここで大変な事が判明しました。
頭と足では重力の掛かり方が違う!!
コロニーの回転の中心からの距離が違えば当然のことなんです。
ここに、コロニー酔いの原因が1つ見つかりましたよ。

でもね、奥さん。
コレだけじゃないんですよ。
コロニーってのは地球上と全然違うんです。
次回の記事でですね、大変な事実をお伝えしようと思ってます。
確実にコロニー酔いしちゃうんです。
こう御期待!

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2006年11月18日 (土)

スペースコロニーの科学 その3 ミラー

スペースコロニーは、どんな形にしろ大抵はミラーを駆使して光を内部に取り込む。
島3号型のコロニーの場合、円を6等分した3辺から光を取り込むようにミラーを配置する。

外観はこんな形でしょう。
Colony_c0

そしてそれを断面にして見た図がこれです。
Colony_c1_1

これもいいのですが、
私は、居住面である緑の部分が内壁の半分しか取れないという点が不満なんです。
せっかく巨額を投じて建設されるのですから少しでも居住区は広いに越したことはありません。

そこで考えたのが下の図のよな形です。
ミラーの形状と位置を変えるのです。
Colony_c1_2

外観はこんな感じでしょう。
Colony_c2

コロニーは回転しています。
直径6キロもの円柱が回転しているのです。
ミラーに掛かる遠心力も巨大です。
内壁で1Gです。それよりも外側を回るミラーは2G、3Gなんて当たり前でしょう。

私の描いた図の場合、ミラーをより外側に配置することにより、居住区を広く取ることができる設計です。
ミラーの強度が心配です。
島3号の場合、ミラーの先端の方では、円柱部分をハブとしたスポークが必要なはずです。
スポークの強度も心配です。
多分ワイヤーかな。
瀬戸大橋レベルのワイヤーで大丈夫かな。
カーボンナノチューブワイヤーとかかな。
ま、そんなこと知りません・・・。
現実逃避して楽しみましょう。

何はともあれ、この形状でミラーを設置することで、居住区が1.5倍くらいになります。
画期的だと思いませんか?
ね、ね。

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2006年11月17日 (金)

スペースコロニーの科学 その2 形状

Colony_a000
コロニーの形状には色々と案はあります。
ベルナール球(島1号)とか、ドーナツ型(島2号)とかあるのですが、
やっぱりシリンダー型(島3号)ですよ、カッコイイのは。
ガンダムで有名なアレです。
今回、スペースコロニー=シリンダー型ってことで話していきます。

巨大なシリンダーの中で人々は生活する。
んん・・・。一体どんな感覚なのだろう。

まず気になるのが見える景色です。
ってことで簡略化して描いてみました。
Colony_a1
どうでしょうね。
もっとパノラマ感はあるでしょうが、まぁ、こんな感じでしょう。
閉塞感はどうなんだろう・・・。

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スペースコロニーの科学 その1 序説

スペースコロニーなんて非現実的であり、今後何世紀経っても完成どころか具体的な計画すら持ち上がらないだろう。
スペースコロニーの利点は、さえぎる物の無い直射の太陽光を24時間得られるって事くらいです。それを得る為にどれだけの建設費が許されるでしょう。不可能なんだろうな・・・。
私が思うに、人口問題が原因でコロニー計画が持ち上がるのなら、いっそ砂漠にドームでも作ってそこ暮らせばいいんです。その方が経済的でしょう。
昔ありましたね。「バイオスフィア2
ま、あれは空気も遮断して完璧な隔離空間を作ったはずが・・・、コンクリートに二酸化炭素を吸収されて、光合成と呼吸、燃焼のバランスが崩れて・・・

ま、そんなことはどうでもいいんです。
私は宇宙ステーション、特にスペースコロニーの話が大好きです。
映画、マンガ、はたまた科学的検証の話とか。

ここで、自分なりのスペースコロニーにおける考えを発表したいと思いたった次第です。

スペースコロニーが初めて提唱されたのは1974年のことである。
米プリンストン大学教授 G.K.オニール博士が「宇宙の植民地」と銘打った論文を発表したことから始まる。

この論文は
・ラグランジュポイントにコロニーを配置
・太陽光をエネルギーに利用
・資源は輸送した小惑星から採取
といういかにも実現可能っぽい点が特徴で、
専門家の間でも多くの議論を巻き起こした。

その結果、他の論文ともリンクさせながらより一層現実味をおびた内容に改良した本を1977年に発表。
これによりコロニー論議は一般にも広まり、米議会でも取上げられるまでに至った。

1969年(アポロ11が初めて月に着陸した年)初等物理学の授業中、生徒に対し
「惑星の表面は技術文明を押し広げるのに適当な場所か?」
と言う質問をしたのがきっかけで、こういった展開になったらしい。
その質問にでた結論は「NO」だった。

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