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2009年2月 6日 (金)

官僚による天下りの実態

最近、ニュースを見ればいつもキャリア官僚による天下りや渡りの問題が語られている。

はっきり言って、天下りは社会の無駄だ。本当に早くなくなって欲しい。天下り文化が一掃されない限り、日本政府の借金は減る方向には行かないだろう。

 

ところで、何故こんなにも日本の省庁には、天下りの文化が蔓延しているのだろうか。キャリア官僚というのは金の亡者として存在しているのだろうか。少しでも税金から自分達の懐へ金を流そうと、思考を凝らして発明したシステム、それが現状の天下りシステムの真の意味なのだろうか。

結論から言えば、実はこれは金の為という意味だけのものでは無い。エリートゆえのメンツや嫉妬心というものが大きく絡んでくるものだった。

 

国の省庁には毎年何百人もの新卒者が入社(入庁?)してくる。1つの省庁にも何十人と入ってくるだろう。彼らはみな同期として順当に出世していくこととなる。出世したのちに付く部署はそれなりに存在するもので困る事は無い。しかし、それは若いうちだけ。大抵の場合50歳近くに成ると、偉くなっても偉い成りに付く部署が存在しなくなる。そこで徐々に退職を願うことと成る。

Pyramid_system 退職を願われる人材とはどんな存在か。
それは、決して無能な人間を切る・・・とかいった次元の選別ではない。例えばいち早く偉くなった人が居たとして、その下に同期の人間が居たとする。するとその同期は肩身が狭い。または上司がその人を使いづらい・・・という理由から、退職を願うわけだ。
即ち、半強制的な自主退職となる。
これを「退職勧奨」という。

そこで必要とされるのが人材斡旋のシステムである。つまり、天下りシステム。

同期だと気まずい、悔しい、嫉妬する、という理由から出世コースから外れた人材にその省庁を辞めてもらい、その代わりとしてそれ相応の職場を提供してあげる。そのような職場が無ければ無理やり作ってしまう。例えば省庁の一部署の仕事内容をそっくりそのまま分離して法人化してしまう。・・・そして、そこを職場として提供する。

これが天下りシステムであり、関係する特殊法人が乱立してしまうメカニズムである。

 

ただ、これが単に出世コースから外れた人間だけが行うだけの存在だったら、まだ解かる気がする。まぁ、これだけでも無駄の多い存在なんですけどね。

しかし、それ以上に無駄な事実がここにはある。1つは、このシステムを利用して、充分に出世した後に特殊法人に天下りする人間が存在することである。 また2つめとして、悪乗りして、「渡り」という行為、つまり数年毎に違う法人へ渡り歩く存在である。 渡りの都度、退職金を大量に受け取り、次の法人へ・・・。

今回、民主党が国会にて指摘していた例の元キャリア官僚(元水産庁長官)S氏の場合、彼は現在78歳で、過去22年間で6つの特殊法人や社団法人を渡り歩いている。 そしてそれぞれに数年ずつ勤務し数千万円ずつの退職金を受け取っている。
つまり、56歳までに水産庁長官という大出世をこなし、そして退官し、その後22年間も渡りを行なったことに成る。

 

現在、日本の省庁関連の特殊法人は4696存在する。そしてそこには特別会計から年間12兆6047億円(衆議院調査局調べ)の資金が流れている。

特別会計というのは、国会で審議されているような一般会計とは違う。つまり省庁内だけで決算が可能な資金で有る。つまり、国土交通省で言えばガソリン税などの資金だ。
そして実は、なんと特別会計の殆んどが赤字の状態である。そこで省庁は独自に債権を発行し、それを郵貯なり銀行なりに買ってもらっていたわけだ。つまり省庁版の国債のようなもの。

しかし、特別会計そのものは常に赤字の状態であり、その債権は焦げ付きが必至な存在。よってその焦げ付きを補填する存在が必要と成る。・・・なんとそこに一般会計からの資金が流れる仕組みと成っている。一般会計とはつまり、国家予算といわれる国会で審議される年間80兆円くらいの予算のこと。(そのうち30兆円が赤字国債からの資金)

一般会計だって赤字の状態です。
年間の赤字国債30兆円、国の累積借金800兆円、などと言われています。
国債30兆円のうち約半数は借金返済のために使われている。そして残り半数は何かしらの資金が足りないことで発行している。一般会計において何が資金を圧迫しているか。そこに、特別会計での借金の補填が大きく幅を利かせているわけです。
特別会計の借金の補填さえ無ければ、日本の財政は殆んど改善化すると言っても過言ではない。
・・・なんとも愚かな。

 

ところで、話は戻るが、特殊法人へ流れる資金12兆円。その殆んどが無駄な資金といっても差し支えない。法人の仕事をもし省庁内でこなしていたならば、その内の10兆円くらいは楽に浮く、そういう会計となるでしょう。

つまり、特殊法人における「無駄な人材」、「無駄な渡り」、「無駄な法人そのもの」さえ無くなれば、特別会計の赤字は解消され、それにつれて一般会計の財政も健全化するはずなんです。
また、省庁内の仕事だって見るからに無駄の多い存在のはずですからね。この辺も改善なんて10兆20兆楽に押さえられるもの。それが出来たらもう日本の財政って黒字の羅列となってしまうでしょう。

 

つまり、官僚達が「万年係長」などの存在を認めることができるなら、そして「派閥」「同期の嫉妬」など我慢することが出来たなら、今のような赤字まみれな財政は存在しなかった訳です。・・・まったく下らない。そんなものが無ければ、早期退職を促されることもなく、その受け皿となる特殊法人もいらなくなる訳です。
(また、辞める人が少なくなれば、新卒採用も少なくなるのでしょう。・・・そうですね、お勉強の出来る人材は官僚になるより、もっと世に放たれた方が日本のためです。)

この辺の、キャリア官僚における意識改革が出来るか出来ないかで、日本の未来は決定してしまうのかもしれない。
そんな官僚の意地っ張り具合に未来を託さなければならない我々って、凄く不幸な存在なのかもしれない。そう感じてなりません。 嗚呼・・・。



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