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2007年6月27日 (水)

世界中に興る望郷の念

人はなぜ「望郷の念」をいだくのだろう。

先日NHKで放送された「新シルクロード 激動の大地をゆく」を見て思ったことです。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/070624.html
カザフスタンにすむあらゆる民族の「望郷の念」や「祖国への思い」が描かれていました。

人は、何かしらの理由で移住した場合、その移住した先での生活に満足が得られれば望郷の念は薄いのだと思いました。
しかし、その満足度とは相対的なものなのかもしれません。
民族としての祖国があまりにも酷い惨状で有る場合、今住む地で満足しなければ成らないと思うだろう。
それに、移住先で生まれた人々はその地こそが故郷であり、望郷心はそこにも宿るだろう。

世界中には色々な望郷の念が有る。
一番代表できな例がユダヤ人の望郷心だろう。
二千年以上も前に追われた地を、今でも祖国と思って望郷の念をいだいている。

世界中の望郷の念はそれ自体が悲劇の引き金ともなっている。
祖国と思っている地には他の民族が生活をしている。
そしてそれぞれがあらゆる思いでその地を求めている。
それは現代社会のエネルギー問題のシワ寄せであったり、民族間の憎しみであったり・・・。

人は異物を受け入れない。
他の文化は異物とみなす場合が多い。
顔立ちが違えばまたそれも敬遠する大きな理由となる。
その異物によって生活レベルが低下するならなおさらだ。
大抵の望郷の心は、帰ろうとするその地にとっては異物と成り得る。


そんな中で、番組では朝鮮民族、チェチェン民族の家族を紹介していた。
ソ連が崩壊しある程度移住ができる社会に成っても、それぞれ祖国に帰ることをあきらめ、カザフの地に根を下ろすことを決めた家族だ。
朝鮮民族は、この地を開拓した先人達に敬意をはらって、この地を離れないのだという。
またチェチェン人は、帰ることによって再度悲劇を生んでしまうことを理解し、意地になってチェチェンに帰るよりはこの地で平和に暮らそうと決意した。

朝鮮人の方は決意としては重くないんだけどね。
でも他のドキュメンタリー番組で見ました。
ロシア極東にに帰った朝鮮人の苦労を。
カザフに居た方が幸せだと思う。

問題はチェチェン人の方です。
涙が出ます。
でも、この家族の選択は大正解なのだと思います。
家族の歴史はチェチェンに有っても、子供達の故郷はカザフであり、それはそれで不幸でも無いでしょう。
祖国の不幸は残念であるが、その不幸に対してこの家族が仇を討つ形となっては、これは世界中で起こる報復の連鎖の一部と成ってしまう。
連鎖をとめるには、一人一人の小さな諦めの積み重ねが必要だ。
私はこの家族の選択は正しいと思います。

涙を呑むのは私ではないので偉そうな事は言えませんが・・・。

人間はむずかしい。
他を受け入れない性格であることが全ての災いの元。
しかし、異物を受け入れない保守的な心は、それが生物進化の過程で大事であったことは否めない。
生物の性格が、人類社会の性格に合わないことが、矛盾を生んでいる。

その先は・・・あえて言うまい・・・。

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