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2007年3月22日 (木)

そして「ボレロ」は伝説へ・・・ EP4 愛・おぼえてますか (サラエボの伝説…再び)

 
そして「ボレロ」は伝説へ・・・ EP1 サラエボの幻想 (映像あり)
そして「ボレロ」は伝説へ・・・ EP2 「銀河英雄伝説」
そして「ボレロ」は伝説へ・・・ EP3 ジルベスターコンサート
そして「ボレロ」は伝説へ・・・ EP4 愛・おぼえてますか

 

オリンピックの後、サラエボの街は悲劇の舞台へと変わっていった。

ベルリンの壁崩壊と共に東欧諸国に革命と独立の気運が高まりだした。
そしてかの地ユーゴスラビアも例外ではなかったのです。
「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家」
そんな国が変革の時代に追いやられたのです。
そして程なく内戦状態に突入しました。

主要都市のひとつであったサラエボの街は、戦場となり、かつてのオリンピック施設の数々は破壊し尽くされました。

1994年、この年はリレハンメル冬季オリンピックでした。
しかし、当然の様にユーゴスラビアは全種目の出場を辞退しました。

そんな惨状に、人々はスポーツの力をもって訴えました。
当時の五輪サマランチ会長の呼びかけにより、10年前の開催地サラエボが内戦の戦火に曝される現状に対し、開会式にて黙祷が捧げられた。
シセル・シルシェブーは平和を願い「オリンピック賛歌」を独唱。世界中を感動させました。
この年オリンピック委員会は、ユーゴスラビア選手に対し個人種目に関して、国家ではなく個人での出場を許し、チャンスを与えました。
心憎い粋な計らいじゃないですか。


そんなサラエボの惨状に、彼等もショックを受けていました。
そう、かの地で伝説の演技「ボレロ」で金メダルと取ったフィギュアスケートアイスダンスの、トービルとディーンのペアです。
プロとして活動していた彼等は、急きょリレハンメルを目指すことに。
平和の祭典、オリンピックに出ることでサラエボの平和を願おうとしたのでした。

そして、世界中の誰もが期待しました。
いまや伝説となった、あの演技「ボレロ」を。
しかし、ルール改正によりそれは実現しないことは明らかでした。
残念ではあるが、その心を胸にしまい、別の演目で最高の演技をめざしました。
そして彼等はやってくれた。
10年の競技ブランクをものともせずに、堂々銀メダルに輝いたのです。


みなさん、フィギュアスケートにはメダリストによるエキシビジョンと言うものがあるのです。
そして、彼等はやってくれました。
実況のアナウンサーは言った、「もしや?・・・もしや?!」
世界中の視聴者がそう思ったでしょう。

「ボレロ」でした・・・
エキシビジョンで「ボレロ」!
大抵の選手がエキシビジョンではコミカルな遊びを取り入れた演技をする中、トービル&ディーンのペアは、10年前サラエボ五輪での彼等の金メダル演技「ボレロ」を演じたのです。
彼等ペアは、これがやりたいが為にオリンピックを目指したといっても過言ではない。
競技に復活し、10年のブランクを乗り越え、五輪出場権を得て、メダルを取り、そして実現した「ボレロ」。
サラエボの悲劇を訴えた、そして平和を訴えた「ボレロ」でした。
会場は感激と感動で静まり返える。

最高の演技を、最高のメッセージと共に・・・。
涙が止まりませんでした。

連日ニュース映像と共に飛び込んでくるユーゴスラビアの惨状、空爆で穴だらけの街・・・。
全ての戦闘ビジョンに対して彼等が平和を訴えているようでした。

この演技によって、フィギュア界の「ボレロ」は、本当の意味で伝説となった。私はそう思っています。


 
 


ちなみにその年、アメリカのフィギュア界は・・・。
バカばっかでした。
トーニャ・ハーディングとナンシー・ケリガンがケンカしてました。


1994オリンピック エキシビジョンの演技
(1984年サラエボ五輪での金メダル演技はこちらでどうぞ)
http://www.youtube.com/watch?v=ZBf4_FmIPKg


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コメント

懐かしの洋楽グレイテストヒット集から『U2ミスサラエボ』を聞きながら書いてます。曲後半のテノールは流行りの秋川ソプラノやクイーンのボヘミアンラプソディを連想させましたが,やはりセンチメンタルな事情たっぷりになりますね。日本人は急激な国際化と共にこういう慕情を失ってはならないと思いました。

投稿: 名無し711 | 2013年3月 4日 (月) 18:52

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