« 「月」を真剣に見たことがありますか? | トップページ | 豊作野菜の「産地廃棄」問題を考えてみる »

2007年2月 4日 (日)

未来への思いを馳せる ~エネルギー・食糧・環境・経済・平和~

人間社会は、歴史を重ねる毎に大きく成長してきた。
また、それに伴って世界の人口も増え続けてきた。
そして、これからも社会は今の勢いで成長し続け、人口も増え続けるものだ・・・と考えられてきた。人類はこれからも永遠に文明を成長させ続けながら未来を切り開いていくのだろうか。

 

来るべき未来、我々はエネルギー難という現実にぶつかるのは確実である。
石油はあと数十年のうちに枯渇へと向かっていくでしょう。石炭は今のペースで使い続けるとあと200年は持つ計算らしい。石炭の液化などの技術によりガソリンの代替になる可能性も秘めている。人類に残された時間は200年なのか。
いや、人類の猶予にその200年という時間は関係ない。もっと短い時間しか人類には残されていないのだ。その原因はつまり、地球温暖化だ。
枯渇するであろう化石燃料を、使い切る前に人類は未曾有の環境の中で社会を構成していくことを余儀なくされていく。

現在の世界情勢、世界経済、世界政治の中心は石油である事は間違いない。
石炭がまだ有るとはいえ、石油が枯渇したらもう高レベルな社会成長はありえない。現在の先進国レベルのような快適な社会はこの世から消えるだろう。現在の先進国は石油あっての快適生活なのだ。

このジレンマの猶予は石油枯渇までの今後の数十年しかない。
あらゆる場面での石油の代替となる存在を確保しない限り人類の文明は後退していく事がほぼ確実である。

石油に代わる代替エネルギーや代替プラスチックの研究は行われている。バイオマスエタノールや、植物プラスチックだ。
しかし、ここにも問題はある。
将来くるであろうエネルギー不足な世界、実はそれと同時に温暖化に伴う災害や干ばつによる食糧不足の世界が待っているのだ。バイオマスも植物プラスチックも、元はトウモロコシなどの糖分を多く含む穀物から作られる。
また、発展途上国の人口増加問題に歯止めがかからない現在をみると、将来はなお食糧不足な世界になっている事だろう。

穀物の問題はまだまだ有る。
穀物生産の為の水が不足してくる問題、いわゆる「ウォータークライシス」だ。
現在の世界的な穀物生産の地域(穀倉地帯)、アメリカ中部、ブラジル、オーストラリア、中国、インド北部、フランス・・・。
実はその穀倉地帯が将来的に壊滅する可能性を秘めている。

アメリカ中部の農業はほぼ全て地下水によって支えられている。(オガララ帯水層
そして今、その地下水の枯渇が叫ばれている。
ここ数十年で、地下水埋蔵量の半分近くを使ってしまったようなのだ。日本の国土の1.2倍という広さの地下水脈が枯れようとしている。

実は、インド北部の穀倉地帯も地下水を使っている。
アメリカ中部と同じように、砂漠地帯に井戸を掘り運河を敷き詰めた。
そしてアメリカ中部と同じように、インド北部でも水の枯渇が叫ばれている。

ブラジルはアマゾンを有して水資源が豊富である・・・と思っている人が多いかもしれないが、実はアマゾンの水資源も危機的状態なのだ。
みなさん、去年イグアスの滝消えてしまった事を知っているだろうか?
南アメリカ大陸の雨は主に、大西洋で発生した雲が東風によって大陸側に運ばれてももたらされている。
しかし昨今、温暖化の影響により海水温の上昇が著しく、その雲が大陸の方へ行かない気候になってきているのだ。
以前は雨雲に成る前に大陸だわに流れていた雲が、水温上昇により雲の生成スピードが早く、よって海上で雨雲に成長し大陸にもたらす雨の量が減ってきているのだ。

オーストラリアも似たような理由で干ばつが問題となっている。
インド洋の海水温上昇が、オーストラリア大陸の降水量を劇的に変化させている。インド洋の海水温上昇は「ダイポールモード現象」と言われます。これは太平洋におけるラニーニャ現象と同じような現象であり、地球温暖化の兆候ではないかと言われている。

中国・・・急激な都市の人口増加と、急激な工業化による環境破壊とにより水が不足。
また、西部では頼りのヒマラヤからの水が年々減少してきている。温暖化の影響かどうかは不明だ。政府が穀倉政策の失敗という声も有る。

フランスを初めとしたヨーロッパも大変だ。
数年前の大熱波を覚えているだろうか。
実はヨーロッパ南部は徐々に砂漠気候となりつつあるのだ。地球シミュレータの結果からも、このままで行くと砂漠化は確実であると出ている。

全ての水不足は、温暖化、又は急激な開発と工業化にあるといわれている。
そしてこの流れは現在も止まるどころか加速度的に最悪な方向へ行っているのだ。

 
エネルギー不足、人口増加、穀物生産の低迷、水不足、これらが今後数十年の未来に一気に危機的状態で我々に襲ってくる。
中東諸国は、石油が枯渇すると同時に衰退していくだろう。
その混乱だけでも計り知れない。
それだけで世界的規模な流れと成りえる事件だ。
その後の世界、例えばガスプロムを配したロシアが一気に世界的な勢力を増すなど、あらゆる世界の激変期が待っているはずだ。
それらによる摩擦も計り知れない。
ロシアなどの新興エネルギー供給国が一歩でも間違った行動をとったとしたら、また世界的な戦争になりかねない。
そんな事になったら、・・・例えばアメリカの貿易赤字と財政赤字、日本の財政赤字、そんなものも吹っ飛ぶかもしれない。
いや、それを狙った圧力が世界に蔓延するかもしれない。
将来、最悪の場合ロシアは分割されるかもしれない。

日本は現在、少子化問題が叫ばれている。
しかし、もしかしたら、人口が減ると言う事はエネルギー量的に見て良いことなのかもしれない。
人口を減らしていきながら社会を維持していくことは大変難しい。単純に想像しただけでもあらゆる摩擦が頭に浮かぶ。 しかし100年単位で未来を見たとき、今の流れは日本に良い流れをもたらす可能性を秘めている。
日本だけで見たとき、江戸時代のようなエネルギー量と、自然循環エネルギーだけで構成していた社会は理想的だった。 それにプラスしてクリーンエネルギーによる便利技術を乗せたとき、初めて人類は理想的で幸せな社会を構成していくのかもしれない。
それには、今の1億2千万人は多すぎるのでは、と私は考える。
「人は国家成り」であるが、「国民の人口数が国力」ではないはず。
正しい方向性で少子化していくのであれば、将来の日本は安泰なのかもしれない。

先進国の少子化、貧困国の人口増加、エネルギー不足、気候変動・・・その他諸々で、これからの社会の変動は凄まじいものになる可能性が高い。
でも、それを乗り越えた時、より良い社会が作られているのではないかと私は考える。
今のエネルギー垂れ流し社会、無駄遣い社会、これらの悪の循環が一掃された社会が作られる、またそれが可能かどうかで、人類の将来は真っ暗にもなるしバラ色にもなるのだろう。



|

« 「月」を真剣に見たことがありますか? | トップページ | 豊作野菜の「産地廃棄」問題を考えてみる »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

環境問題」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/90919/13787148

この記事へのトラックバック一覧です: 未来への思いを馳せる ~エネルギー・食糧・環境・経済・平和~:

« 「月」を真剣に見たことがありますか? | トップページ | 豊作野菜の「産地廃棄」問題を考えてみる »